革エプロンおやじ

おやじのポケットの中身を紹介していこう!

皆さん、こんにちは。革エプロンおやじです。

還暦を迎えたおやじのポケットの中身を紹介して行きます

男性目線からの生活の楽しみ方になりますが、女性ブロガーも歓迎です。

蘇芳+銅媒染草木染めで赤紫蘇の復活

蘇芳を用いた紫染めを行った話を書こう。

タイトルを見ただけだとわからないよね。

蘇芳は通常酸性抽出したものを使い、ミョウバン処理した布を入れて染める。

これで赤色に発色する。

今回は染液に蘇芳を用い、後媒染の銅媒染液(藍熊染料性)を用いて紫色を狙った。

布は元は無印商品の襟なしのボタンシャツ(100%コットン)。以前に赤紫蘇を酸性抽出して、ミョウバン処理や、水洗、水洗無し(酸性染してそのまま乾かす)など3度のトライをしたにも拘わらず赤にはならず、薄茶、または薄緑の状態で、染めたという印象よりは、薄汚れたシャツにしか見えなかったものだ。この屈辱を紫染ならば過去を払拭できるものになるのではないかとチャレンジした。

繰り返すが、蘇芳の酸性抽出(氷酢酸を1%添加の水溶液で60~70℃抽出)したもので染色、その後銅媒染。シャツは以前には前処理として豆乳処理していたが、時間も経っている(1年くらい)ため、濃染アップZP(藍熊染料)でコットンに対する前処理を行った。

結果として良い紫色になった。ミョウバンの時の鮮やかな赤ではなく、やや青を感じる暗い(深い)紫色に。布の乾燥を経て、同じ蘇芳剤を用いて、新液で抽出し直して染色を3度行った。

今回の話のポイントはここからです。この蘇芳染めのシャツを着てみると、赤紫蘇の香りがするのがわかった。もちろん、先述の赤紫蘇抽出でなんどもトライし赤にならずに薄汚れ色になったものも何度も着ているがその時には全く赤紫蘇の痕跡はない。でも今回は違う。赤紫蘇の匂いは梅干しの匂いでもある。それがほんのりする。不思議。

今回は蘇芳染めの銅媒染を行い、蘇芳自身の染めだけでなく、以前に行った赤紫蘇染にも銅媒染が働き紫色化して発色し、同時に赤紫蘇匂いも復活したようだ。今に至るまで3度ほど着ては通常の洗剤でドラム洗浄しているが匂いは健在だ。不思議。

では、次に思うのは赤紫蘇染を銅媒染にすれば、紫色になり、梅干し匂いも残るかだ。次に世の中に出回るのは6月ごろの梅干しを漬ける時期だ。さーて、どうしようかな。