革エプロンおやじ

おやじのポケットの中身を紹介していこう!

皆さん、こんにちは。革エプロンおやじです。

還暦を迎えたおやじのポケットの中身を紹介して行きます

男性目線からの生活の楽しみ方になりますが、女性ブロガーも歓迎です。

我が家での藍染の終わりに

このブログに我が家での藍染について書いてきました。これが終了しました。

振り返ると、

7月24日に庭のタデアイ(昨年の作成すくも)で藍染開始(1号機)。

8月20日に藍熊染料すくもを追加。

9月12日に藍熊染料すくもで開始(2号機)。

9月30日 今年収穫のタデアイですくも発酵を開始。

11月15日に1号機と2号機を合体。

11月22日に終了。

いろいろ試行錯誤で行ってきたがおよそ4カ月間の藍染が継続した。

一度、染めを行うと藍を消失するが消石灰を混ぜてPH11程度にしておいておくと、藍が改めて発生してくる。時には、日本酒、ぶどう糖、ふすまなどを混ぜてやると一層元気になる。寒くなってくるとホットカーペットも使った。45cm四角程度の小さいものを購入し、アルミの断熱剤をともに段ボール小屋に入れたりもした。こんな事をしていると1週間もすれば、再び染色ができるくらいになる。発酵って面白いな。こんなに長い間、藍染ができるとは思いもしなかった。元気一杯な状態になったから早く布をよこせという感じかな。ターゲットは、Tシャツ、ボタン付きのシャツ(Yシャツ?)、スカート、ハンカチ、巾着、布バック(UKIYOE-TENなどで購入)、帆布、麻糸、ストールなどこんなのを集めるのも大変だったが、結構面白い。染めるには、液の中で両手で絞れるものが良いが、大きなものだとなかなか難しい。素材として200g程度が限界だが、大きいものは部分染めで対応する。綿、麻ならいけるが、水が浸み込み難く、ゴワゴワしたものは苦手。嵩高になるので絞れないのと、藍が上手く繊維にのらない。もともと藍染はインディゴ粒子の付着なので素材への依存も少なくない。もちろん、プロの藍熊染料には染め用の素材が販売されていて、それは流石に染めやすい。そうでない、ユニクロ無印良品当たりで購入したものをやりたくなる。この辺りが次回への課題ですね。

これと平行して草木染も行ってきた。櫨(黄)、蘇芳(赤)、ウコン(黄)など、それぞれの素材を熱湯で煮出し、ろ過して染め液(50~60℃)とする。素材は、シルクならばお湯に通しそのままで染める事ができるが、綿の場合にタンパク質付けが必要で、購入した豆乳(2倍希釈で使用)に入れ、一度乾かす。これだけで一日必要。そして染め液につけた後には媒染処理が必要で、ミョウバン液に漬けて定着する必要がある。糸素材と同重量のウコンを準備して、糸素材の30倍程度の染め液を準備するのが常套なので200gの糸素材で、6リットル程度になる。普通のIHを用いても沸かすのに30分程度かかる。よって染めるだけでも朝から夕方までかかる。そして、染め液が糸を染めれば、染色能力は減っていき、一日で寿命は終わりとなる。

それに比べたら藍染のPH管理は大変だが、常温染めで良く、染めた後も空気に宛てる(ここで何度も染める)、水洗するで良い。当日の染め工程は、1時間もあれば終わる。藍染の場合は、タデアイからの発酵物を使うので、染め液には、葉脈、小さい葉、木灰などが付くので水洗は流しで5~6回行っています。

終了した藍染液は、何倍かに希釈して、もともとタデアイが植わっていた庭に返した。園芸店には消石灰が売っていて、アルカリに変化させるのに使う。木灰も所詮、木を焼いた灰(お線香を立てる灰です)なので、いろいろなものが土に返って役に立っている。今、世界的に持続可能な社会づくりというのが提唱され、企業活動の一つの目標になっている。まさに役割が終わった時には自然に返し、次の世代に利用されることなんだと思いました。

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今回、いろいろテスト染めに使ったものを台紙に張って廊下に置いています。

藍染はさらしを切って1分染めしたものです。アベノマスクも使わせてもらいました。

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綺麗な写真ではありませんが、今年庭で3度収穫したタデアイからすくもです。

発酵状態から乾燥段階に入り、ベランダや部屋の中で過ごしています。だいぶ水分が抜け体積が小さくなりました。まだ、ベタベタなので、カラカラにならないかなと。

そして、このベタベタと一緒に育ったタデアイの仲間の数株が小さな鉢に移され、種が取られるのを待っています。

いずこも、来年夏の出番に備えています。