革エプロンおやじ

おやじのポケットの中身を紹介していこう!

皆さん、こんにちは。革エプロンおやじです。

還暦を迎えたおやじのポケットの中身を紹介して行きます

男性目線からの生活の楽しみ方になりますが、女性ブロガーも歓迎です。

藍染体験への参加

藍染工房を見つけ、この日は体験に行きました。

青梅市にある壺草苑です。コロナ自粛後の今は、金曜日と土曜日に行っているようだ。

昨年の暮れごろに庭に植えたタデアイで藍染をやってみたというのを書いたが、きちんとやっている場を見たくて機会を探っていた。

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まずはこんなすごい直径が80cm、深さ1m(実態は不明)程の壺に入った藍染液にご対面です。しっかり藍の華が咲いている状態なのがわかる。水面に浮かぶ泡がそれです。こんなのが8台。その他に製品用の層が3層あった。恐らく1層でこの壺の5~10倍はあろうもの。話を聞いてみると、自分たちの製品用の藍染層があり、ここにはフレッシュな良く染まる液が入って居て、それがある程度下手って来た時に、外部の体験用壺に液体を移動させ、外部体験用に提供している。

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小学生が20人くらいで体験に来たり、日本全国だけでなく、世界から体験に来ているようだ。今回は私一人の体験でした。写真が今回の藍染をしたTシャツ。なんて良い藍色だこと。初めに対象物を決める。これの他にハンカチやストールなど様々な染め対象が準備されていた。それから、柄の付け方を教えてくれる。その中で、朝顔風のものを2個、直線柄を1つにした。写真の柄は背中部分であり、正面には何もつけませんでした。実を言えば、左の柄には3段で紐を結わいつけたが、結果的には繰り返しの染め段階で紐がほどけてしまった。きつく結わいて下さいと、女性に指導されたが、残念な結果だった。右のものは5回の染めをやった時点で自らほどいて中間調を出したかったので、これは予定通り。結果的には、合計で14回の染めを行った。10時から始まり、染め対象を決め、柄の付け方指導、壺の中での作業方法の指導(透明な水が入った水槽の中で)、1回目の染め作業まで45分ほど行い、後は自分の好きなだけ行ってもらい、3時には終了するようにしてくださいというものだった。なんて自由なんだ。

水槽での話では、分かっていますという感じでいたが、実際の藍染液は上の写真でもわかるように真っ黒です。ゆっくりまっすぐに製品を入れて、その中で泡を出すように丸め、そこから、柄付け部分は染まり難いので、ひだを押し広げるように液を入れて下さいと。それが真っ黒の中で作品は見えない中で指と感を頼りに部位を探していくのは、大変です。何度かやるうちにわかってきたが。もちろん、藍染はむやみに空気に触れさせてはいけない。かと言って液の中で揺らすより静止状態にした方が染料が入って来やすいという。3分程で出して、一気に床に広げる。そして、ひだに一気に空気に触れさせる。実際には、人が歩くフロアから30cm程上げたすべすべした滑らかできれいなタイル床があり、そこに壺が埋まっている。写真の床がタイル床です。ここに壺から取り出した作品を広げるのです。液面はほぼ床面なのですが、ここに和式トイレ座りのような恰好で座る、または半分胡坐をかくように座ったり、この体形の維持が大変だった。もちろん、作品を持った手には手袋をして液体の中に10cm程度は手を入れなくてはならない。作品を取り出したら、速やかに立ち上がって濡れていないきれいな床に運んでひろげなくてはならない。そして、3分、5分と待つ。もう、この時間は体力が回復する時間に次第になっていった。これが6回目終了辺りで床に広げた写真。ほぼ作品は真っ黒です。

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最後の染色の後に、紐を切って水洗しました。大きな水槽に水が張ってあり、そこでユラユラ動かすと黄色い水が作品から流れ出てやっと青色のお目見え。そうです、そこまで大色は登場しません。よって、やっと辿り着いた藍色に感激です。

これと同じ部屋の中で20歳代の若い職人さんら(男性、女性一人づつ)は、柔らかい身のこなしでスマートに製品の染めを行っている。体験者には、ゴム手袋とエプロンが支給されたが、職人さんは素手での作業しているので、手も爪もかなり青い。特に爪は染まりやすく、マニュキアを塗ったように結構きれいに発色の良い青だった。

実際には14回の染色の中で、壺を3個使った。あまり使いすぎると藍が疲れてくるので、こちらのものに代えましょうという事だった。この壺には1俵づつの藍のすくもが入って居るので、そこには結構すくもが貯まっていますが、一度藍が死んでしまうと復活する事は無いので、元気を失わないようにうまく持ちまわしで使うのがよいと言っていた。藍の発酵立ての難しいところだろう。

今回の体験の中で、自作で藍染を行った事も話をした。やはりスケールが小さいと難しいという。ただ、今回、プロがやっている元気な藍の発酵を見たし、その匂いも感じた。使用材料として使っているものにあまり差はない事も確認できた。昨年に作ったすくものまだ残っているし、今年のタデアイも庭で育ってきた。この体験で、藍染のゴールも見えたし、昨年以上に何かうまく何か出来たら良いなと思っています。

工房には彼らが作った商品が置かれている。男物が少ないですねというと、藍染作務衣を見せてくれた。これは後縫いという事で、木綿糸の段階で藍染をし、山梨の機織り職人が織った布で作ったという。確かに糸の色が部分的に異なっている事にざっくり感な風合いも出ておりが良いものだった。値段は7~8万円という事だった。高いなと思ったが、これがどう流通されるのか分からないが、ここで買うのが一番お得なのだろうなと後から思った次第だ。

次の日は体が固まっていました。費用は、Tシャツを含めて5100円。楽しい体験でした。