革エプロンおやじ

おやじのポケットの中身を紹介していこう!

皆さん、こんにちは。革エプロンおやじです。

還暦を迎えたおやじのポケットの中身を紹介して行きます

男性目線からの生活の楽しみ方になりますが、女性ブロガーも歓迎です。

色をつける、糸に、革に、ハンカチに

久しぶりにここに書こうと思う。

令和2年の始まりですね。

色を付ける事を始めて快調に進んでいるなと思っていた後、中々進まない事態になり、そこから時間を要した。そこを書いてみたい。

下に見える丸いのがクチナシの身だ。近所のあんこ屋に行った時に、これを売っていた。8個入って100円くらいだった。通常は、栗きんとんをきれいな色で作りたい時にこれを入れる。黄色を提供してくれるのがこれだ。これがないとサツマイモと栗だけでは美味しそうに見えない。

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これを染色用に使うのが下の写真だ。

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ビーカーにクチナシと水を入れて煮だしたものだ。
右側の布を使って身をろ過しました。布自身が既に染まっている。

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左側がクチナシで染色した麻糸。革縫い用に持っていた生なりの白い麻糸。

最近はナイロン糸に移行してしまったので、取り残されていた

右側がラックダイで染色した木綿糸。

これは、台所にあったローストビーフやハム作り用に準備されていたもの。

何度か染色をして良い色に変身しました。

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これが上の木綿糸で作った手ボウキ。ホウキ草を使用している。

手元の端は赤い薄い革で覆いその上を木綿糸で巻いている。

多少カーブが残っていて面白い恰好に仕上がった。

前にも書いた事があったススキはそのまま外に干してある。

フワフワがまだ残っているので、出番を待っている。

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これがヌメ革を染色して作ったキーホルダー。

上の2個が、ラックダイでの染色。前処理の違いで色が異なっている。

右がミョウバンを使用してアルミ処理が施されている。

左下がクチナシ。なかなか黄色というほど色が出ないが元の革色とはずいぶん異なる。

右下が木酢鉄で染色。これだけでは染色とは言わないのかもしれないがうまいグレーが出たので気に入っている。

ロゴをそれぞれに付けた。ポケットインと呼んで欲しい。ジャケットの胸ポケットにチーフが入ったデザイン。裏面もそれと同様のデザインを採用した。

これは何? 100円が入るコインケース。スーパーマーケットの手押し台車使用時に100円が必要な時がある。そんな時にカバンに付けたキーホルダーから100円は直ぐに取り出す事ができる。もちろん、台車使用後には100円は帰って来るわけで、永遠に使用できるサスティナブルなキーホルダーです。

ここまでは、比較的快調に進んだわけです。

ここからが藍染。今までのものはこの為の事前の染め物練習でした。

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これが藍染に用いたツボの写真。

庭にタデアイを植えて、葉を収穫、乾燥させ、水を加えて糠味噌状態にして、乾燥してすくもまでしたのは以前に記載した。

この状態で中に含まれるインディゴが青のもとになる。ジーパンは木綿製品はこれに基づく。でもこれは固体なの還元して水溶性にしてやる必要がある。その方法には、化学的に行う方法と発酵によるものがある。前者はキットで販売されている事もある比較的簡単にできそう。でも還元に結構シビアな薬品を用いる事もあり、今回は発酵法の選択です。ふすま(麦の胚芽部分)を煮出してふすま液を作る、木灰(火をつけたお線香をを立てる時にベースにあるもの、火鉢の中身)を煮出して灰汁(あく)を作る。これらとすくもを混ぜてPH12、温度20-30-35℃をキープしながら発酵を待ってインディゴの還元を待つ。灰汁自身でPH11-12になります。でも、溶液内での反応のお陰でPHは8,9まで直ぐに落ちます。低下が激しく灰汁だけで対応が難しい時には消石灰(小学校の校庭のライン引きで使っていた粉。ここではそのまま使用)でアルカリ側に持っていきます。平行して大変なのが温度管理。11月末くらいから初めて寒い時に入って行った。初めはエアコンなんかも使用していたが、不在には不向きなので、ホカロンをこのツボの下や側面に置き、毛糸や新聞紙、ひざ掛けなどを駆使して25℃くらいをキープ。夜にホカロンを交換して寒い夜を耐えてもらう。温度測定、PH測定してアルカリキープを1か月くらい行った。

写真の状態では、表面に膜が貼っています。泡が浮いたり、膜が貼ったり、アンモニア臭がしたり様々な事が起きます。その中で良いかなと思って木綿布でテスト。

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濡れいてる時は良いかなッと思って、これを乾かすと薄い色にしかならない。

そうするとガッカリしていまう。

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開始1か月後に行った最終版。ハンカチを始めはこのツボに直接入れたが、身動きがとれず、バットに入れて染色を行った。発酵を続けてきた環境を維持した方が良いか迷ったが仕方ないとした。結果としては干してみると青というよりグレーと言った方が早い。これでも5-7回の染色を行っている。夏には生葉染めをこのタデアイで行った。むしろそちらの方が青が出ていたかもしれない。前処理を変えて2枚のハンカチをやってみた。結果的にはあまり差がなかったようだ。やり切った満足感で終了しました。

ヌメ革にも当然やってみましたが、ほとんど色が乗らない状態でした。吸収しない様子。同じ水溶液ベースでもこんなに違うのかと。

一つの原因は規模が小さい事。使用したすくもは20gくらい。ネットには少なくとも3kgとある。我が家にはできたすくもは160g、その中で今回使用したのは20-30g。

ツボは、以前に焼酎が入っていたもので、500ccくらいのもの。

後は温度管理の大変な冬だった事も一因。でも夏の収穫から続いていた事もあり、続けてやりたかったので仕方ない。次は今の残りを使って夏の実施を狙っている。

加えて、来年も庭にタデアイを植えるかどうかも考慮中です。

藍染は、他の草木染と異なり、還元⇒酸化という反応を発酵建てで行う難しさがあるが、今回のトライでどんな現象が起きるのかはわかったので、次につなげたい。浅草に江戸時代から行っている藍染の総本山みたいなお店も見つけたので、そこでの会話が今後の展開を決めるかもしれない。