可愛くなったらっきょ達
ここ数年らっきょ漬けを行っている。
昨年、スーパーに行った時に、
〇月×日よりらっきょが入荷します、という貼り紙が野菜売り場にあった。
これが出ているという事は、夏前の旬として待っている人が多い証拠。
早速、その週末にスーパーに行って購入。
ちょっと楽しくなってきたので、初めて2㎏の購入。例年の倍。
鹿児島産で見た目1cm程度の痩せているのが多く、エシャロットの感じだった。
今年は、この時期にいろいろなお店を見た。そして、気が付いた。
らっきょの本命は、やはり鳥取産だ。鳥取砂丘のような砂地で作るのが良い。
鳥取産が出てくる前の初物市場を鹿児島産が狙っての出荷なんだ。
鳥取産は、丸々として立派だ。
今年も2kgを購入。以下、2週間に渡る製造記録です。
購入したものは、根の部分で合体した株に泥が結構ついているので、
それをきれいにして、上下切って、一皮剥くときれいになる。
これが大変な作業で、流しは、切りくず、砂だらけで、
2kgが4時間ほどで1.7kgに。
これを保存容器に入れ、18%程度の食塩水(水1400g+食塩300gを鍋に入れて火をかけて溶かした後、冷めたもの)に浸して蓋をして床下に。
数日して覗くとブクブクと泡立ち、乳酸発酵しているのがわかる。
これがおいしくなるポイントだ。ビンを左、右に回して、再び床下に。
2週間の塩漬けを経て、ゆっくり流水で、脱塩(塩抜き)。
その間に、甘酢の準備。
水300g に氷砂糖500gを火にかけて溶かし、それから純米酢700ml及び赤唐辛子を輪切りにしたものを数本分を加える。脱塩が終わる頃には、既に冷めている。
塩漬けしたものを、どこまで塩抜きするかの塩梅は、とても難しい。
特にバラ肉やサーモンなどをスモークにするときにも。
抜きすぎても腑抜けな味になる。
でもらっきょは、生肉とは異なり、食べてみることができる。
4-5時間して、一つ食べてみると中心部にはだいぶ塩分を感じるが、この程度で良い。
次は、らっきょの消毒。
鍋に水を沸騰させ、ざるに入れて浸すこと10秒。水を切って、保存容器に。
湯がくのではなく、あくまでも消毒。
らっきょ君たちは、お風呂から上がって、表面は、パリパリ、ツヤツヤ。
鍋、ざるの大きさの制限もあり、10個程度取ってをなんども繰り返す。
終了したら、甘酢を入れて、ふたをして床下保存。
床下仲間は、女房の手作り味噌。
3か月程度経過した姿が写真。
プリっとして可愛い。
早速、試食。活けます!
今年は、昨年作の最終品との食べ比べです。
1年経た落ち着いたらっきょとフレッシュらっきょが、いずれも感じられて面白い。
でも今日からは新人らっきょ君の誕生です。
でも、意外と我が家の中でファンが少ない。
女房は、結婚する時に何が食べるもので嫌いと問われた時に、らっきょといったじゃない、なぜ、変わったのと問い詰める。
確かに、その頃は好きではなかった。
美味しいという味覚が感じられなかった。
でも歳を経て、自分で作ってみるとその感覚は変わる。
らっきょは、食事の中の主役ではないが、食べ物の路線が変わる時には、もってこい。
いわゆる、箸休め。
甘酢に浸っているまでは大人しいが、それをバリっ、バリっと噛んだ途端に、
その歯応えと共にらっきょのうまさ、臭さが口の中で爆発する。
それが、口の中で今まで占めていた味を一瞬にしてリセットできる素晴らしさを持つ。
沢庵、べったら漬け、ピクルスが仲間だろうが、爆発力で差を感じる。
この点に好感を持てないと、違和感を与えない食べ物だ。
我が家での少数派の仲間は娘、息子嫁。臭いもの好きかもしれない。
そんな事を期待して、新人らっきょ君が食卓に登場です。